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Cute Movies

美しい星

ミシマの異色小説を現代設定に大胆脚色。 平凡な家族が、宇宙人に【覚醒】!?

2017年5月全国ロードショー<br>(C)2017「美しい星」製作委員会
2017年5月全国ロードショー
(C)2017「美しい星」製作委員会
美しい星

監督  吉田大八
CAST  リリー・フランキー/亀梨和也/橋本愛/中嶋朋子
脚本 吉田大八/甲斐聖太郎 
原作者 三島由紀夫『美しい星』(新潮文庫刊)

作品概要

『桐島、部活やめるってよ』(12)で第36回日本アカデミー賞最優秀監督賞および最優秀作品賞を受賞した吉田大八監督の最新作。
原作は三島由紀夫が1962年に発表した、ミシマ文学のなかでは異色の【SF】小説。現在54刷45万部のロングセラー作品です。
学生時代に読んで以来映画化を切望してきた吉田大八監督は映画化にあたり、舞台を現代に極めて大胆に脚色致します。
 
主人公の父・重一郎にはリリー・フランキー、長男・一雄には亀梨和也、長女・暁子には橋本愛、そして母・伊余子には中嶋朋子がキャスティングされました。
世界救済を大真面目に企図する勘違い家族の珍道中。愛すべきその大奮闘をご期待下さい。

ストーリー

太陽系3番目の惑星・地球に住むある平凡な家族。
ある日彼らが遭遇したのは謎の飛行物体!
未知との遭遇により、宇宙人と覚醒した彼らは、「滅亡の危機に瀕した美しい星」を、自らの手で救おうと奮闘するが、さまざまな騒動に巻き込まれ、傷ついていく。

記者のみどころ

三島由紀夫の同名原作小説を映画化した本作『美しい星』。50年以上前の作品を、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』の吉田大八監督が現代によみがえらせた! 何とも不思議な世界観の中で、50年以上前からのメッセージが華麗に蘇ったのだ。

東西冷戦時代の日本が舞台となる原作の設定を大胆に現代(近未来)へと置き換え、まさに現代版の『美しい星』を完成させた。主演のリリー・フランキーが持つ独特の浮遊感が本作の魅力を引き出し、喜劇であり悲劇でもある独特の雰囲気を絶妙なバランスで作り出す。さらには孤独をまとった美しさを橋本愛が醸し出し、独特な雰囲気の怪作を完成させた。

覚醒し宇宙人を自覚した家族3人と、水の販売にハマる母、それぞれが苦しみと自分の信じる使命を胸に生活する。印象的な火星人のポーズをはじめ、新感覚の、というよりぶっとんだ世界観が広がっていく。原作から核となる要素を抽出し現代版にアレンジすることで、温暖化などの最新のテーマに即した作品に仕上がった!

果たして宇宙人家族は、なぜ、覚醒したのか、どうなってしまうのか。独特すぎる雰囲気に、目が離せなくなる。吉田監督念願の映画化となった本作の最後に待ち受ける結末は、喜劇か、それとも悲劇か。

Text by EISUKE